歯を残すために・・・

皆さんこんにちは院長の上杉です

 
先週に引き続き本日も午前の診療を終え、午後診療を代診の先生にお任せし
歯科医師会本館で行われた学術講演会に参加してまいりました。

予防を推進する当院にとって、とても価値のある内容でした。
講師が大阪大学の理工学教室の教授であり”削るう蝕削らないう蝕”の著者でもある
今里 聡教授の講義でした。

ご自身でも25年の臨床現場で活躍されておりそこで歯科材料に興味をもち、やがて材料の研究
をするため大阪大学の歯科理工学教室に在籍し、現在は教授にまで上り詰めた珍しい経歴をもつ方でした。

教授が開発した歯科材料は虫歯を削った後に詰めるレジン(プラスティック)を詰める際の接着剤に
抗菌作用を持たせることにより、虫歯の再発を防いだり詰め物の耐久性をよくする材料というものでした。

皆さんも経験がある方が多いと思いますが、虫歯治療の殆どは再発してるのが現状です。
統計的には私たち歯科医師が治療する約7割が一度修復されてる歯の再治療です。

勿論再発防止をする一番重要なのは予防(セルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケア)という事になるのですが
治療する手技や材料と言ったものも大きくかかわってくるのも事実です。

今回は色々なデータをもとに教授の開発した材料の良さを再確認しました。

本日のもう一つのお題が現在注目を集める材料の一つにMTAセメントと言うものがあるのですが
これは神経を保存するのに役立ったり、当院でも行う治療で歯根端切除術(根の先にできた膿を根の先ごと取り除く手術)
と言うものがあるのですが、それを行っても材料によって治癒成績が変わってくるとの事でした。

今まではこの手術ではスーパーボンドと言うセメントが最も治癒成績が良いとされてきたのですが
それに匹敵するかそれを上回る材料だと言う研究データをみて、当院にもMTAセメントはあったのですが色々なメーカーの
比較もされていたためやはり一番良いものを購入しようと思いました。

今回の講演会を聞き終え来週に教授の開発した接着剤を買おうと決意しました。
まだほかの在庫が結構あるので怒られるかな??

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