やってはいけない歯科治療

皆さまおはようございます 院長の上杉です

先日週刊ポストの記事にやってはいけない歯科治療と言う記事が掲載されていました。

 

この週刊誌には銀歯が生み出す負の連鎖についても掲載されていました。

つまりは虫歯を削って詰め物をする→そしてまた二次的に詰め物が虫歯になり再治療

→次は神経の処置をして全体的に被せる→歯の寿命が短くなる(根の先に膿が溜まったり、歯根が弱り破折したり、また深い虫歯ができたりで抜歯する道をたどる)

確かにこの記事においては概ね正しいと言うしかありません。

他の記事の内容は歯科医師の証言内容を素人の記者の方がまとめた感じで少し歪曲した文章になっており

実際の歯科医師のいってるであろうニュアンスとは違ってる内容も中にはあると思います。

今回は虫歯治療がもたらす負の連鎖について私なりに私見を述べたいと思います。

実際の予防歯科の考え方から申し上げますと虫歯は治療では治りません。

つまり虫歯が出来ればその部分を取り除いてその部分を人工的な材料に置き換えてるに過ぎません。

そして例えば金属の詰め物を例に挙げますと、金属の詰め物と歯との境目にラクトバチラス菌という虫歯を作り出す菌が入り込み二次虫歯をつくります。

そもそもラクトバチラス菌そのものは歯に付着する能力がないため、ミュータンス菌によって出来た虫歯の穴に入り込んで虫歯を広げたり、詰め物の劣化や不適合で生じた隙間に潜り込むのです。

それからこれも悲しい事実ですが、歯科医師の技量にもよりますが虫歯を取り残してるケースが多々ある事も事実だと思います。
しかし、これに関してはわざと取り残してるのか概ね虫歯をとったつもりで治療を進めた結果再治療の時に取り残しが見つかったのかは疑問が残ります。

結局、虫歯は治療をしないですむのであればできるだけ治療しない方がいいのです。(予防処置で歯の再石灰化、若しくは進行してない状態であれば)


勿論なんでもかんでも削らない、神経をとらない、抜歯はしないと言うのも無理があると思います。

例えば既に神経に細菌感染がおきていたり、回復の見込みがない炎症が神経に波及していた場合に無理に神経を残しておくと結果的に神経が壊死をおこし、神経自体が腐って感染源となり根の先に膿がたまり抜歯をしないといけない可能性がでてくるからです。

少し話は逸れましたが、自分の歯は自分で守る。

日々の生活の中に予防と言う概念を持つことが重要だと考えています。

私もできれば歯は削りたくないし、神経も取りたくありません。

一番重要な事は患者さまの口腔内の環境を整え(清掃しやすい様に歯並びの改善、不適合補綴物を精密治療にて適合の良い補綴物へのやり替え、細菌をコントロールする)

患者様の予防への意識を高め、定期的にメンテナンスにてできるだけ再発のないように患者様に携わっていく事だと考えます。

現在もっとも歯科の情報源としてみられているサイト(同業者の歯科医師もみている)に歯のブログと言うものがあります。

そこで予防歯科の正しい見つけ方と言う見出しがありました。私もこれには非常に共感したので貼っておきます。

http://hanoblog.com/preventive-dentistry-7090 

私の今回のこの内容を見られた方は上記サイトを少し参考にして頂き是非良い予防歯科の概念を取り入れて

自分の歯はできるだけ自分で守る意識の基、歯科医院と付き合っていく(メンテナンスを行う)といいと思います。

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